見積もり金額だけで決めてはいけない解体業者の選び方

環境問題とも密接に関わりのある、産業廃棄物の不法投棄などの解体業者の行為が、社会問題として取り沙汰されてきた経緯もあり、良くないイメージも付きまとう解体業者。建築・建設業などに携わっている方でない限り、解体業者について詳しいという方は少ないかと思います。

解体工事を依頼するには、まず解体業者を選ばなければなりません。 一般的には複数の業者から見積もりを取る、いわゆる相見積もりを行い、納得できる業者を選定することになります。しかし、業者選びは相見積もりで金額を比較するだけでは充分とはいえません。

解体業者を選ぶ際の5つのチェックポイント

初めて解体工事を依頼する方でも、これさえおさえておけば間違いない、 解体業者を選ぶ際のチェックポイントは以下の5つ

  1. ①解体業を営むために必要な許可を得ているか
  2. ②損害賠償保険に加入しているか
  3. ③見積もり金額は適正か
  4. ④マニフェストの提出の確認
  5. ⑤クレーム対応、近隣への配慮などの確認

①解体業を営むために必要な許可を得ているか

解体業を営むには、「建築工事業」「とび・土木工事業」「土木工事業」のうちいづれかの建設業許可を得ているか、解体工事業登録を行わなければなりません。

  1. ・「建築工事業」「とび・土木工事業」「土木工事業」のいづれかの建設業許可
  2. ・解体工事業登録

これらの許可・登録を行っていれば、許可証or登録証が発行されます。 この許可証or登録証の提示を業者に対して確認することで、法的にきちんと許可・登録を済ませている業者かどうかわかります。

とても基本的なことですが、現在でも正規許可登録を行っていない業者は存在しますから、まず最初に確認しておくべきだといえます。

②損害賠償保険に加入しているか

解体工事は、多くの建築現場の中でも事故の起こりやすい現場とされています。 万が一たまたま通りかかった近隣住民がケガをしてしまった場合のほか、燐家に傷を付けてしまった場合などには、解体業者に対して損害賠償責任が生じます。

基本的には依頼主は賠償責任を負いませんが、

  1. A.依頼主の指図に問題があった
  2. B.依頼主が特に指示をしなかった

などの理由で賠償責任を負わされてしまうケースも、過去の裁判の判例として挙げられます。

悪徳な解体業者の場合には、こういった事故の際、依頼主にも責任を負わせようとする場合があります。こういったトラブルにならないよう、損害賠償保険への加入の是非を確認することは必須だといえます。さらにその保障する範囲が、契約書に記載されていることがありますので、これも併せて確認しておきましょう。

③見積もり金額は適正か

工事を依頼する業者を選ぶには、相見積もりをとって金額を比較します。 誰もができるだけ費用を安く済ませたいですから、安上がりな業者を選んでしまいたくなります。しかし極端に安い見積もりを出してくる業者は要注意です。

安い見積もりを出すことで契約を結んだ後、工事終了後に追加での料金を請求することで、結果として大きな利益を得ようとする業者が存在するからです。

また極端に高い見積もりを出してくる業者の場合も、工事そのものはより安い金額で下請けや孫請けといった業者にやらせて、その分のマージンをポケットに入れるという業者も存在します。

そういった業者でないかを見極めるためにも、最低でも3社以上から相見積もりをとって、適正な金額であるかどうかを吟味することがポイントです。

④マニフェストの提出の確認

マニフェストとは産業廃棄物管理票とも呼ばれる7枚つづりの書類で、解体工事を行うことで発生する産業廃棄物の不法投棄を防ぐ目的で、解体業者に義務付けられた仕組みです。廃棄物が処理業者によって正しく処理されたとき、工事完了から180日以内に解体工事の手元に戻ってきます。

廃棄物の違法な投棄や処理を行っていない証拠となる書類ですので、工事完了後にマニフェストをコピーなどの形で依頼主に提示もしくは提出できるかどうか確認しておきましょう。

⑤クレーム対応、近隣への配慮などの確認

解体工事の際、騒音やホコリの発生は避けて通れません。工事を始める前の近隣への挨拶や説明については、解体業者が行うなどの決まりはありませんが、できれば依頼主と一緒に挨拶しておいたほうがトラブルを防げる可能性も高くなります。

またいくら事前に説明をしていても、工事が始まってからクレームが出ないとは限りません。むしろなにがしかのクレームは必ずでるものと考えておいたほうが良いかもしれません。こういった場合に、クレームに対しての業者としての対応はどうなるのか?挨拶や説明と併せて、業者を選ぶ際には確認しておきましょう。